3分でわかる協和製作所

オートフラップゲート・L型

NETIS 登録NO QS-190056-A
低水位時開放型フラップゲート

AUTO
FLAP GATE
L TYPE
オートフラップゲート・L型
無動力・無人操作方式の
自動ゲート設備

従来形フラップゲート設備で、「円滑な排水性」と「確実な操作性」を実現。
河川増水時において、水位変化に対応した的確な自動止水、円滑な自動排水を行うことができます。

POINT | 技術要点

POINT
技術要点
  • 01

    ゲート開放保持

    河川側の水位が設定した水位より低いとき、ゲートは支川側からの排水流による自動開作動のみを行い、これによる開放状態を長期間保持して円滑な排水を行います。

  • 02

    自動作動への切替え

    河川側の水位が設定した水位まで上昇するとゲート開放保持が自動的に解除され、水位変化に対応した的確な自動開閉により止水、排水作動を行います。

  • 03

    強制開閉操作

    管理者の操作により、ゲートを強制的に開閉作動させることができます。また、水位に関係なくゲート開放保持、又はその解除を行うことができます。

  • 04

    単純な構造・機構

    単純な構造・機構により、故障し難く、高い耐久性と安定した作動性を有します。洪水時、設備全体が水没した状態で確実な自動作動が可能です。

    • 01

      ゲート開放保持

      河川側の水位が設定した水位より低いとき、ゲートは支川側からの排水流による自動開作動のみを行い、これによる開放状態を長期間保持して円滑な排水を行います。

    • 02

      自動作動への切替え

      河川側の水位が設定した水位まで上昇するとゲート開放保持が自動的に解除され、水位変化に対応した的確な自動開閉により止水、排水作動を行います。

    • 03

      強制開閉操作

      管理者の操作により、ゲートを強制的に開閉作動させることができます。また、水位に関係なくゲート開放保持、又はその解除を行うことができます。

    • 04

      単純な構造・機構

      単純な構造・機構により、故障し難く、高い耐久性と安定した作動性を有します。洪水時、設備全体が水没した状態で確実な自動作動が可能です。

    INSTANCE | 実施設備例

    INSTANCE
    実施設備例
    • ゲート開放保持

      ゲート開度20~30°程度の開放状態保持で排水。支川(上流)側から流草木、塵芥等を確実に流下させることができます。水位上昇で自動的に保持解除し、自動開閉に切替わります。

    • 操作装置

      コンパクトで、堅牢な操作装置です。簡単な操作でゲート状態切替え、強制開閉作動を行うことが出来ます。保守・管理が容易で、高い耐久性を有しています。

    • ゲート全開作動

      管理操作によるゲート全開作動状態。樋門内、及びゲート設備の点検・管理、並びに水密ゴムの交換等を確実に行うことができます。

    • 開放保持の解除

      河川水位に関係なく、開放保持機能を解除し、従来形フラップゲートと同様、常時自動開閉作動状態で運用することもできます。

    天神樋管自動ゲート設備
    2022年3月完成

    設備管理者:九州地方設備局 遠賀川河川事務所 様

    本設備では、開放保持と自動作動を切換える水位「切替水位」を樋管通水高の50%高に設定しています。河川側の水位がこの「切替水位」より低い場合、ゲートは上流側からの排水流による自動開作動と開放保持によって円滑な排水を行います。(管理操作による開放保持でも長期間維持します。)

    洪水時、河川水位が上昇し「切替水位」を超えている間、ゲートは開放保持を自動的に解除し、水位変化に対応した自動開閉作動を行います。

    河川水位が低下し「切替水位」以下になると自動的に開放保持状態に復帰し、排水量に応じた開放状態で排水します。洪水終了後、管理操作により適度なゲート開度(20~30°程度)とすることができます。

    以上の一連の作動制御機能により、河川増水時には管理者の操作を必要とせず、的確な自動止水、自動排水での設備運用が可能となります。

    ABOUT | 技術概要

    ABOUT

    技術概要

    河川・海岸における水門・樋門のゲートを無動力・無人操作化する技術。

    本ゲートは油圧シリンダによる無動力自動開閉作動の直接制御、及び強制開閉操作の2機能を可能とした上ヒンジ方式のフラップゲート設備です。
    扉体の閉作動速度を常に緩やかなものとし、自動作動、強制作動ともに安全性を向上させます。

    ゲート形式

    • ゲート形式

      低水位時開放型フラップゲート(自動作動制御装置付フラップゲート)

    • 対象設備

      水門・樋門用の逆流防止ゲート設備

    • 自動作動方式

      自重・水圧作用力による自動開閉作動方式

    • 任意操作方式

      油圧ポンプ操作による強制開閉(全開・全閉)作動方式

    • 適用規模等

      小形・中形ゲート設備/通水断面 0.4㎡~25㎡の設備

    新機能

    河川水位の上昇・低下による作動状態の自動切替え機能

    • 「開放保持」と「自動開閉作動」の切換えは、「油圧制御切替装置」内で、河川水位に対応して油圧制御回路を閉鎖・開放する方法で行われます。
    • 「切替水位」は設備条件により任意の水位に設定することが可能です(水位検出フロートの作動高設定)。
    • 自動切替えに電気的制御や人為的操作は一切必要ありません。

    ゲート設備概要図

    FUNCTION | 機能の説明

    FUNCTION
    機能の説明
    • 01

      開放保持機能

      河川水位が設定した「切替水位」(技術概要・新機能を参照)未満のとき、ゲートの自動作動を開作動のみとする機能です。
      上流側からの排水流によって自動開作動、又は強制開操作によるゲート開放状態(開度)をそのまま長期間保持(※)し、円滑な自然排水を行うことができます。
      開放保持状態の扉体が台風等の強風や波浪によって過度に揺れ動くことはありません。また、地震の揺れに対し安全な強度・剛性が確保されています。

      「長期間保持」は、概ね3ヶ月以上を目途とします。

    • 02

      自動切替機能

      河川水位が「切替水位」に達すると、ゲートは開放保持機能(01項参照)が自動的に解除されて自動開閉作動状態に切替わり、通常のフラップゲートと同様、ゲート上流・下流側水位の変化に的確に対応した自動止水、自動排水作動を行います。
      反対に、河川水位が「切替水位」より低下すると、自動的に開放保持機能に復帰し、(01項記載のとおり)上流側からの安定した排水を行います。
      この相互切替えは「油圧制御切替装置」内で、河川水位により水位検出フロートが上昇・下降し、これにより油圧バルブを閉鎖・開放する仕組みで行われます。装置は河川水中で確実に作動し、故障や不具合が発生し難い単純な構造となっています。

    • 03

      強制開閉機能

      管理者の操作によりゲートの強制開閉作動を行うことができます。操作は、堤防上等の安全な場所に設置された操作装置において、手動方式(手動油圧ポンプ操作仕様)、又は押釦方式(電動油圧ポンプ操作仕様)で簡単に行うことができます。
      ゲートの強制開作動は、河川側の水位差水圧に対抗することができます。出力性能はゲート設備の用途・目的に応じて設計することが可能です。
      ゲートの閉作動は自重降下作動、又は強制閉作動が可能です。ゲート上流側樋管内に一定水位を貯留し、放流することで堆積した塵芥泥土を洗い流すフラッシング操作も可能です。(但し、ゲート構造上、貯水目的での使用は出来ません。)

    • 04

      水没対応機能

      扉体、戸当金物、油圧シリンダ、油圧制御切替装置は河川増水時の流水中において確実に開放、閉鎖作動ができ、更に流木等の漂流物に対し安全な構造・機構となるよう設計されます。
      また、ゲート自動作動を制御する油圧回路は完全密閉型の回路形態となっており、操作装置が完全に水没した状態で作動油流出の危険がなく、確実に作動制御を行うことができます。
      大規模な洪水が発生し、設備全体が水没状態となった場合においても、ゲートは水位状態に的確に対応した自動開閉作動を継続して実行します。

    EXPERIMENT | 実験

    EXPERIMENT
    実験
    NO ゲート機能・性能 実験確認の内容
    1

    開放保持機能

    • 上流側からの排水流でゲートが自動開放作動した後、その開放状態を長期間保持できる。
    • ゲート強制開操作した後、その開放状態を長期間保持できる。
    2

    自動切替機能

    • 下流側水位の上昇で油圧制御切替装置が(開)作動し、ゲートは開放保持機能が自動解除され、自動開閉作動状態になる。
    • 下流側水位の低下で油圧制御切替装置が(閉)作動し、開放保持機能に自動復帰する。
    3

    自動作動機能

    • 上流側水位が下流側水位を超えた状態でゲートが自動開放作動を行い、上流側から下流側への排水を行う。 ゲートの自動開放作動は、上流側からの排水量増加に対応して開放度を大きくする。 自動開放作動に必要な上下流水位差(水頭差)は、水位が上昇するに従って小さくなる。(洪水時の円滑な排水が可能。)
    • 下流側水位が上流側水位と同等になる前に、扉体重量(水中重量)のみを作動力として自動全閉作動し、下流側から上流方向への止水を行う。 自動閉鎖作動は、油圧制御回路で設定した作動速度で行う。波浪による扉体揺動(バタツキ)を防止できる。
    4

    水密ゴム圧着機能

    • 全閉時の扉体に下流側水圧が作用すると、ダブルヒンジ機構により扉体4辺の水密ゴムが戸当金物に概ね均等に圧着することが可能で、良好な水密性能を発揮することができる。
    5

    強制開閉操作機能
    手動操作/電動操作

    • 手動油圧ポンプ仕様の操作装置において、ハンドル操作によってゲート強制全開・全閉作動ができる。
    • 電動油圧ポンプ(100v)仕様の操作装置において、押釦操作でゲート強制全開・全閉作動ができる。
    • 手動、並びに電動仕様の操作装置において、1個のバルブ開操作のみでゲートの自重全閉作動を行うことができる。
    • 油圧シリンダは想定した下流側水圧に対抗した強制開操作が可能である。
    6

    開放保持性能

    • ゲートの開放保持状態を長期間継続することができる。(3ケ月以上)
    7

    水位低下検知による
    自動強制開操作機能

    • 下流側水位の低下を電極棒で検知し、電動ポンプを自動運転させ、ゲートを設定した開度まで強制開操作し、そのまま開放保持状態とすることができる。(ゲート上流側からの自然排水量が少ない設備、又は感潮区間の設備に適用することが可能。)
    • ゲート開度は油圧回路内の操作圧によって概略特定することで、簡単な制御回路で安全に自動開操作することができる。

    ※語句説明:【上流側】ゲート上流側=支川側、樋管側/【下流側】ゲート下流側=本川側、河川側

    ※語句説明:
    【上流側】ゲート上流側=支川側、樋管側
    【下流側】ゲート下流側=本川側、河川側

    • 実験設備01

      通水口寸法 幅1.0m×高1.0m

    • 実験設備02

      通水口寸法 幅3.0m×高2.0m

    • 実験設備03

      通水口寸法 幅1.2m×高0.6m

    EFFECT | 活用の効果

    EFFECT
    活用の効果

    従来技術「昇降式ローラゲート設備」との比較検討

    項 目 活用の効果 比較の根拠

    経 済 性

    向 上

    コンクリート構造物が、従来技術の門柱構造物を不要とすることにより、単純構造化、低重心化でき、設備全体として建設費、維持管理費を低下させることができる。

    建設工程

    短 縮

    戸当金物の据付が比較的容易となり、工程短縮が図れる。コンクリート構造物の高所作業が縮減することで、全体的な工期短縮が図れる。

    品 質

    向 上

    河川増水時の水位変化に対応した自動止水作動、自動排水作動によりゲート開閉操作の的確性が向上する。

    安 全 性

    向 上

    河川増水時の無人操作運用により、ゲート操作管理の安全性が向上する。

    施 工 性

    向 上

    機械設備工事、コンクリート構造物工事ともに高所作業が低減することで工事の施工性が向上する。

    周辺環境への影響

    向 上

    従来技術と比較し、鉛直性の高い突出物(門柱構造物)がなくなり、河川景観性の向上が図り易い。

    EXAMPLE | 施工事例

    EXAMPLE
    施工事例

    正伝寺川樋門

    設備規模:W2,600×H1.300×1門

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