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起伏式扉体が満潮時に自動起立（閉）作動して海水を貯留、干潮時に自動倒伏（開）作動して海水を放流する一連の作動を、無動力・無人操作方式で、１日２回、繰返し継続して行うことが出来る自動ゲート設備として完成させました。建設より現在まで確実に稼働し、目的である排水路（ミオ筋）維持の効果を発揮しています。
この技術開発において、水圧力のみで開閉作動する浮体式起伏型ゲートの設計方法と、自動作動する扉体を常時制御することが可能な油圧技術を確立しました。

「フラッシュ設備」で開発した浮体式起伏型扉体と油圧制御技術を発展させ、樋門・水門用の無動力・無人操作方式の自動ゲート設備「オートフラップゲート」を技術開発しました。 確実な自動止水、円滑な自動排水という相対する作動性能を実現し、波浪等による不安定作動（揺動等）の防止、正確な任意操作機能の確保、単純でコンパクト、且つ低重心な構造形態により安全性、耐久性の高い設備としています。

2008年1月、一般財団法人土木研究センター様より「建設技術審査証明」を取得しました。現在、貯水、取水機能等を有する多目的自動ゲート設備、津波対策の自動ゲート設備として更なる技術開発を進めています。

宮城県様発注の「気仙沼漁港魚町地区防潮堤起立式ゲート工事」（高度Ⅱ型総合評価落札方式）に日本自動機工㈱様と共同して参加し、ゲート設備21門を納品致しました。
通常時、扉体は防潮堤防上に倒伏し、堤防高を抑えて景観向上を図り、津波襲来時には無動力・無人操作で自動起立して津波遡上を防止する自動ゲート設備です。

ゲート設備の設計と工場製作を当社が担当しました。
オートフラップゲートを基本技術とし、現場条件に適応した制御装置のコンバクト化により設備全体の景観性、管理操作の容易性を高めました。
施工において、工場製作前に原寸大の実証試験機にて機能・性能の徹底検証を行った上、扉体本体の自動起立作動性能について実製品全数検査を実施しました。

オートフラップゲートで技術を進化させた油圧シリンダと油圧制御技術を上ヒンジ式フラップゲートに適用し、従来設備に比較し、より単純な構造・機構の無動力無人操作方式自動ゲート設備として技術開発しました。
河川水位が低い状態では、ゲートは自動開作動のみを行い、そのまま開度を長期保持して円滑な排水を行います。河川水位が上昇すると自動的に自動開閉作動に切替り、ゲート上下流水位状態に的確に対応した止水・排水作動を行います。
設備全体の安全性、安定性、耐久性の向上、管理・運用の容易化を目指し更なる技術開発を進めていきます。